大量採用で母集団が足りないとき
新拠点の立ち上げ、繁忙期、大型案件の受注。短期間でまとまった人数を採用する必要があるとき、母集団の設計を先にしておかないと間に合いません。
大量採用は「必要人数」から逆算するのではなく、必要な応募数から逆算します。採用数 ÷ 各段階の通過率 = 必要応募数 で、この応募数を期間内に集められるかが実現性を決めます。
自社の通過率が分からない場合は、まず直近の採用実績から算出してください。業界平均値を使うと、拠点ごとの差が消えてしまい計画が外れます。
必要応募数から逆算する
たとえば3か月で20名の採用が必要な場合、必要な応募数は次のように出します。以下の通過率は例であり、自社の実績値に置き換えてください。
| 段階 | 通過率(自社の実績を入れる) | 必要数 |
|---|---|---|
| 採用 | — | 20名 |
| 内定承諾 | 内定を出した人のうち承諾した割合 | 20 ÷ 承諾率 |
| 内定 | 面接した人のうち内定を出した割合 | 上記 ÷ 内定率 |
| 面接実施 | 応募者のうち面接に来た割合 | 上記 ÷ 面接実施率 |
| 応募 | — | 上記が必要応募数 |
この計算をすると、面接実施率が全体を大きく左右することが分かります。応募後に連絡がつかない、日程が合わないという理由で面接に至らない割合が高いと、必要応募数が跳ね上がり、集めきれなくなります。
必要応募数が、その拠点の通勤圏で現実的に集められる数を超えている場合、採用計画そのものを見直す必要があります。採用手法を変えても、通勤圏の労働人口は増えません。
期間内に集めるための手段
大量採用で母集団を作るとき、1つの経路に頼ると単価が急激に上がります。同じ媒体に出稿を集中させると、露出単価が上がるうえ、同じ層に何度も表示されて反応が落ちるためです。
- 着手が早い順に並べる | 自社の応募導線(QRコード・店頭掲示)は当日から始められます。媒体の追加は数日、人材紹介は職種によって立ち上がりが変わります。
- 拠点ごとに分けて考える | 全拠点に同じ施策を打つより、集まる拠点と集まらない拠点で手段を変えたほうが効率的です。
- 採用要件を段階的に緩める順番を先に決めておく | 期日が近づいてから慌てて緩めると、現場が受け入れられない人まで通します。どの要件なら緩めてよいかを先に合意しておきます。
- 受け入れ側の上限を確認する | 研修担当・OJT要員の数が、月あたりに受け入れられる人数を決めます。採用できても受け入れられなければ早期離職になります。
面接が追いつかなくなる問題
大量採用で最初に破綻するのは、多くの場合面接の実施です。応募が増えても、拠点長や店長の時間は増えません。結果として応募から面接までが延び、その間に他社で決まってしまいます。
この部分については、United Worldが自社開発しているAI面接プラットフォーム ZeroInterview で一次面接を日程調整なしに実施できます。母集団づくりと選考体制を同じ窓口で設計できるため、「応募は増えたが選考が回らない」という分断が起きにくくなります。詳細は AI面接との連携 をご覧ください。
よくあるご質問
通過率の実績データがありません。
直近1年の採用を、応募数・面接数・内定数・入社数だけでも数えてみてください。厳密でなくても、桁が分かれば計画は立ちます。数字が取れていない場合は、まず記録を始めるところからご一緒します。
複数拠点で同時に大量採用する場合の注意点は。
拠点ごとに通勤圏の労働人口が違うため、同じ人数を割り振ると必ずどこかが未達になります。拠点別に必要応募数を出し、達成が難しい拠点は早めに手段を変えるか、計画そのものを配分し直すことをおすすめします。
短期間で人数を集めると、質が落ちませんか。
採用要件を下げれば落ちます。落とさないためには、要件を下げるのではなく母集団を広げることが必要です。ただし通勤圏の労働人口には上限があるため、どこまで広げられるかは事前に見立てておく必要があります。