採用計画を立てる前に、自社が請け負える工事を確認する
公開 2026年10月12日
建設業の採用要件は、自社がどの規模の工事を請け負うのかから決まります。そこが曖昧なまま「経験者募集」とだけ書いても、必要な人材像が定まりません。
国土交通省の案内では、建設工事の完成を請け負うことを営業するには建設業法第3条に基づく許可を受けなければならないとされています。ただし「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合は、必ずしも許可を受けなくてもよいとされています。
許可と「軽微な建設工事」
建設業許可の有無は、請け負える工事の規模を決めます。つまり採用計画の前提そのものです。
国土交通省は次のように案内しています。
建設工事の完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。
ただし、「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合には、必ずしも建設業の許可を受けなくてもよいこととされています。
「軽微な建設工事」として案内されているもののうち、建築一式工事については工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事、または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事が挙げられています。
出典:国土交通省 建設業の許可とは(2026年9月2日確認)
自社がどれに当たるかは、この記事では判断しません。許可の要否や区分は請け負う工事の内容によって変わります。許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)にご確認ください。
なぜ採用の前にこれを見るのか
請け負える工事の規模が変われば、必要な人員数も、求める技能も、現場に置く体制も変わります。順序が逆になっている会社が少なくありません。
- いま請け負っている工事の規模を並べる | 件数と金額帯で見る
- 今後取りに行く工事の規模を決める | ここが採用計画の前提になる
- その規模に必要な体制を確認する | 許可行政庁の案内で確認する
- 足りない人員と技能を洗い出す | ここでようやく採用要件が決まる
4つ目から始めると、「とりあえず経験者」という募集になります。それでは応募者側も判断できません。
募集要件への落とし込み
| 決まっていること | 募集で書けること |
|---|---|
| 請け負う工事の種類と規模 | どんな現場に入るのかを具体的に書ける |
| 現場の体制 | 一緒に働く人数、指揮系統を書ける |
| 必要な資格・経験 | 着任時に必要か、入社後取得でよいかを分けられる |
| 何も決まっていない | 「経験者優遇」しか書けない |
資格を要件にする前の考え方は求人票に「資格必須」と書く前ににまとめています。
それでも人が集まらないとき
要件が明確になっても、その地域で応募が集まらないことはあります。業界特有の詰まりどころは建設業の採用支援に、経路を増やす話はこちらにまとめています。
よくあるご質問
許可がなくても建設工事を請け負えますか。
国土交通省の案内では、建設業法第3条に基づき許可を受けなければならないとされたうえで、「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合は必ずしも許可を受けなくてもよいとされています。自社が該当するかは許可行政庁にご確認ください。この記事では判断しません。
採用計画と許可の話は関係がありますか。
請け負える工事の規模が、必要な人員数と技能を決めます。そこが決まっていないと募集要件が「経験者優遇」以上に具体化しません。
経験者が採用できない場合はどうすればよいですか。
未経験から育てる設計を持てるかが分かれ目になります。教える人の時間が確保できるかを先に確認してください。