募集時に明示する「変更の範囲」を、現場採用でどう書くか
公開 2026年9月22日
厚生労働省の案内では、令和6年4月1日から、募集時に明示すべき事項として「従事すべき業務の変更の範囲」「就業の場所の変更の範囲」などが加わったとされています。
現場採用では拠点や店舗をまたぐ配置が珍しくありません。「変更の範囲」を書くことは義務であると同時に、入社後の食い違いを減らす機会でもあります。
何が加わったのか
厚生労働省は、職業安定法施行規則の改正について次のように案内しています。
求人企業・職業紹介事業者等が労働者の募集を行う場合・職業紹介を行う場合等には、募集する労働者の労働条件を明示することが必要です。
そのうえで、令和6年4月1日からは、新たに次の事項についても明示することが必要となりますとされています。
- 従事すべき業務の変更の範囲
- 就業の場所の変更の範囲
- 有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は更新回数の上限を含む)
出典:厚生労働省 令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます(2026年9月2日確認)
これは募集時等の明示についての案内です。労働契約の締結時の明示は別に定めがあり、対象も時点も異なります。自社の運用がどちらに当たるかを含め、詳細は上記の一次情報と所轄の労働局にご確認ください。当社は判断しません。
現場採用で書きにくいのはここ
拠点・店舗・現場が複数ある業態では、「変更の範囲」が実態として広くなります。広く書くと応募が減り、狭く書くと入社後に食い違います。
| 書き方 | 起きること |
|---|---|
| 実態より狭く書く | 入社後に想定外の異動となり、早期離職や説明の食い違いにつながる |
| 漠然と広く書く | 応募段階で不安になり、通勤圏を理由に応募をやめる人が出る |
| 範囲と頻度を具体的に書く | 応募者が自分で判断できる。ミスマッチが減る |
3行目が現実的です。範囲だけでなく、どのくらいの頻度で起きるのかを添えると、読み手が判断できます。
書き分けの例
- 拠点が固定の職種 | 変更が想定されないならその旨を書く
- 近隣拠点の応援がある職種 | どの範囲の拠点か、どの程度の頻度かを書く
- 転居を伴う異動がありうる職種 | 可能性があること自体を書く
- 季節で配置が変わる職種 | どの時期にどう変わるかを書く
これは店舗単位で違うことが多いので、小売・店舗の採用支援で触れているとおり、本部で一律にせず店舗ごとに書き分けたほうが実態に合います。
応募が減ったと感じたら
「変更の範囲」を正確に書いた結果、応募が減ったように見えることがあります。ただしそれは、入社後に辞めていた人が応募段階で外れているだけの場合もあります。応募数ではなく、採用に至った人数と定着で見てください。経路そのものを増やす話はこちらです。
よくあるご質問
いつから必要になったのですか。
厚生労働省の案内では、令和6年4月1日から、募集時等に明示すべき事項として業務・就業の場所の変更の範囲などが追加されたとされています。詳細は一次情報をご確認ください。
「変更の範囲」を広く書くと応募が減りませんか。
漠然と広く書くと減ることがあります。範囲に加えて頻度を添えると、応募者が自分で判断できるため、実態に近い母集団になります。
労働契約の締結時の明示とは違うのですか。
この記事で扱っているのは募集時等の明示についての案内です。契約締結時の明示は別に定めがあり、対象も時点も異なります。自社の運用がどちらに当たるかは所轄の労働局にご確認ください。